孤独を生きる君へ
家からの逃げ道としても、バイトに通うべきだ。

そんなバイト先はカフェで、暖かい雰囲気があった。

現代的なオシャレさがあり、今さらながらにこんな私が入ってもいいのかと戸惑ってしまった。

ドアの前で立ち止まってしまっていると、中で気が付いたらしく男の人が顔を出した。

「お客さん……? ではなく新人バイトさんか」

「あ、はい」

男の人のこげ茶の髪の毛が風で少し揺れ、そのあとに私のポニーテールが揺れた。

「中入って」

手招きされて、少しばかり硬直しながらもたどたどしく中に入った。

瞬間、ぼわっとして内装が見えた。優しげな雰囲気の先にある観葉植物。ライトは小さい豆電球みたいなものがぶら下がっている。
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