孤独を生きる君へ
教室に入ると相変わらず地味ないじめが起こされていた。

こうやって教室に入るたびに思う。どうしてそんなに気持ちを行動に移せるんだろうなって。

初めは嫌だったし悲しかったし不安もあった。なんなら悔しさだって感じた。最初のころはそう思っていたのに、今じゃ関心の目を向けることだってできる。
尊敬している。

私のことが嫌いだから、行動に起こして私をいじめることができる。それってすごいことじゃないか、と。

逆向きに置かれた机と、横に倒された椅子。机にはくしゃくしゃに丸められたプリントのごみと油性ペンでされたと思われる落書き。『死ね』『消えろ』『ごみ』そんな数多くの落書きの中に、また新しく書き加えられている。一日一個ずつ落書きされていき、気づいたらもう左端から真ん中らへんまで範囲を広めている。
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