孤独を生きる君へ
「あい、み……?」
「な、に……?」
女子と話す時とは違う、甘ったるい声で話している。
なんだ、これ。
「愛美が俺のこと好きってこと?」
「う、うん……」
ちょっと弱そうにしている串木野さん。
「俺のこと、好きなんだ?」
「そ、そうって言ってるじゃん」
わざとらしさがある。
「そうなんだ? いいよ、付き合おっか」
「え、……んっ」
教室のど真ん中だというのに、盛大にキスをして締めくくられた。
こんなの見させられるなんて聞いてないっての。
そして二人は結ばれた。
その代わりに私の恋は散っていった。
周りは拍手をして結ばれたことを喜び合う。
拍手をしていない人がいると、近くにいる人が「ほら拍手は」と口うるさいのに、私は空気と同化してしまってか拍手をしなくたって何も言われなかった。
そのあとで食べたお弁当は塩っぽい味がしておいしいもおいしくないも、何も感じることができなかった。
「な、に……?」
女子と話す時とは違う、甘ったるい声で話している。
なんだ、これ。
「愛美が俺のこと好きってこと?」
「う、うん……」
ちょっと弱そうにしている串木野さん。
「俺のこと、好きなんだ?」
「そ、そうって言ってるじゃん」
わざとらしさがある。
「そうなんだ? いいよ、付き合おっか」
「え、……んっ」
教室のど真ん中だというのに、盛大にキスをして締めくくられた。
こんなの見させられるなんて聞いてないっての。
そして二人は結ばれた。
その代わりに私の恋は散っていった。
周りは拍手をして結ばれたことを喜び合う。
拍手をしていない人がいると、近くにいる人が「ほら拍手は」と口うるさいのに、私は空気と同化してしまってか拍手をしなくたって何も言われなかった。
そのあとで食べたお弁当は塩っぽい味がしておいしいもおいしくないも、何も感じることができなかった。