アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
私たちの姿を見つけたコンシェルジュさんが「お帰りなさいませ」と声をかけてくれた。
そのコンシェルジュさんは、私が酔っぱらって手を振った人だ。酔ったときの記憶がしっかりある自分が恨めしい。恥ずかしさで顔を引きつらせながら「おつかれさま」と返事をする。
「由香里さん、僕はこれで帰ります」
北川さんから、今日買った服が入っているショッピングバッグを差し出された。
その北川さんの後ろ、マンション入り口の自動ドアの先で、黒い人影が動くのが目に入る。
嫌な感じがした私は「少し待って」と北川さんへ返事をして、コンシェルジュさんの居るカウンターへ駆け寄る。事情を説明して、防犯モニターを確認してもらうと、花壇のところに人影が映っているそうだ。
「北川さん、まだ記者が帰らずに花壇のところに居座っているみたいです。私の部屋で少し時間をつぶして行ってください」
「でも、女性の部屋に入るのは……」
「そういう気遣いが出来る人が私に何かするとは思えません。それに私も襲わないので安心してください」
私の言葉に北川さんは、クスリと笑う。
「じゃあ、大都さんに電話を入れてOKがもらえたらおじゃまさせてもらおうかな」
そのコンシェルジュさんは、私が酔っぱらって手を振った人だ。酔ったときの記憶がしっかりある自分が恨めしい。恥ずかしさで顔を引きつらせながら「おつかれさま」と返事をする。
「由香里さん、僕はこれで帰ります」
北川さんから、今日買った服が入っているショッピングバッグを差し出された。
その北川さんの後ろ、マンション入り口の自動ドアの先で、黒い人影が動くのが目に入る。
嫌な感じがした私は「少し待って」と北川さんへ返事をして、コンシェルジュさんの居るカウンターへ駆け寄る。事情を説明して、防犯モニターを確認してもらうと、花壇のところに人影が映っているそうだ。
「北川さん、まだ記者が帰らずに花壇のところに居座っているみたいです。私の部屋で少し時間をつぶして行ってください」
「でも、女性の部屋に入るのは……」
「そういう気遣いが出来る人が私に何かするとは思えません。それに私も襲わないので安心してください」
私の言葉に北川さんは、クスリと笑う。
「じゃあ、大都さんに電話を入れてOKがもらえたらおじゃまさせてもらおうかな」