アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
女医さんの問いかけられても言葉がでてこない。覚悟していたはずなのに考えが纏まらず、視線を泳がせてからやっと返事をした。
「……あの、まだ悩んでいます」
待合室にいた大きなお腹の女性とは、ほど遠い自分が情けなくなりうつむいた。
「急かしたくはないけれど、もし、あきらめるという選択をする場合。自分の体のことを考えたら、結論は早い方がいいのよ。覚えておいてね」
「……はい」
と口にしたけれど、胸の奥が鉛を飲み込んだように重くなる。
「とりあえず、状態の確認をしましょうね。右手のドアを開けると診察台があるから、準備して座ってね」
指示通りドアを開けると、小さな部屋になっていて、ピンクと白の大きな椅子がある。カゴの中に脱いだ衣類を入れ、椅子に座ると、低いモーター音がして椅子が倒れ、足置き台が開く。
「じゃあ、子宮の状態確認するからね。ナカに機械が入ります」
すぐ横に置かれたモニターに白黒の映像が映る。黒い丸の中に、ぬいぐるみのような白い影。
それを見た瞬間、心臓がドキドキと早く動き出す。
「左側に頭、右下のほうが脚ね。大きさは3センチ順調に育っているようね。この小さい突起は手よ」
さっきまで、妊娠した実感がなかったけれど、自分の中に宿った小さな命を目の当たりにして、心が打ち震える。
「……あの、まだ悩んでいます」
待合室にいた大きなお腹の女性とは、ほど遠い自分が情けなくなりうつむいた。
「急かしたくはないけれど、もし、あきらめるという選択をする場合。自分の体のことを考えたら、結論は早い方がいいのよ。覚えておいてね」
「……はい」
と口にしたけれど、胸の奥が鉛を飲み込んだように重くなる。
「とりあえず、状態の確認をしましょうね。右手のドアを開けると診察台があるから、準備して座ってね」
指示通りドアを開けると、小さな部屋になっていて、ピンクと白の大きな椅子がある。カゴの中に脱いだ衣類を入れ、椅子に座ると、低いモーター音がして椅子が倒れ、足置き台が開く。
「じゃあ、子宮の状態確認するからね。ナカに機械が入ります」
すぐ横に置かれたモニターに白黒の映像が映る。黒い丸の中に、ぬいぐるみのような白い影。
それを見た瞬間、心臓がドキドキと早く動き出す。
「左側に頭、右下のほうが脚ね。大きさは3センチ順調に育っているようね。この小さい突起は手よ」
さっきまで、妊娠した実感がなかったけれど、自分の中に宿った小さな命を目の当たりにして、心が打ち震える。