アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
持つべきものは友
「おじゃまします。デパ地下でオードブル買って来たの。一緒に食べましょう」
ひとりでかかえきれずに、愛理に連絡を入れてしまった。急な呼び出しにも関わらず、直ぐに駆けつけてくれた愛理の優しさに心が慰められる。
「私が呼び立てたのに、気を遣わせて悪いわね。ありがとう、早速食べましょう。何飲む?」
「由香里は、何飲むの?」
「私は……ペリエにするわ」
「じゃあ、同じで」
私は、冷蔵庫から緑色の小瓶を2本取り出し、タンブラーグラスと一緒にリビングのローテーブルへと運ぶ。
無色透明の液体をグラスに注ぐと、シュワシュワと炭酸が弾ける。
どのタイミングで話しを切り出していいのかわからずに、グラスの中で弾ける泡を見つめた。
「見て! 一口ケーキみたいで美味しそうでしょう」
落ち込んだ様子の私を慰めようと愛理がわざとはしゃぎながら、お土産のオードブルのパッケージを開く。野菜のキッシュやチーズ、生春巻などが、彩り鮮やかに並んでいた。食欲が無かったけれど、コレなら食べられそうだ。
「美味しそうね。どれにしようかな~」
と、私は野菜が包まれた生春巻に手を伸ばし、かじりつく。
その様子を見ていた愛理がホッと息を吐き、安堵の表情を浮かべた。
「顔色が悪くて心配したけど、食事が出来るなら良かった」
「ごめん。ちょっと、色々あってヘコんでいるの」
「何があったのか、聞いてもいい?」
「うん、愛理に聞いて欲しくて……私、妊娠したんだ」
ひとりでかかえきれずに、愛理に連絡を入れてしまった。急な呼び出しにも関わらず、直ぐに駆けつけてくれた愛理の優しさに心が慰められる。
「私が呼び立てたのに、気を遣わせて悪いわね。ありがとう、早速食べましょう。何飲む?」
「由香里は、何飲むの?」
「私は……ペリエにするわ」
「じゃあ、同じで」
私は、冷蔵庫から緑色の小瓶を2本取り出し、タンブラーグラスと一緒にリビングのローテーブルへと運ぶ。
無色透明の液体をグラスに注ぐと、シュワシュワと炭酸が弾ける。
どのタイミングで話しを切り出していいのかわからずに、グラスの中で弾ける泡を見つめた。
「見て! 一口ケーキみたいで美味しそうでしょう」
落ち込んだ様子の私を慰めようと愛理がわざとはしゃぎながら、お土産のオードブルのパッケージを開く。野菜のキッシュやチーズ、生春巻などが、彩り鮮やかに並んでいた。食欲が無かったけれど、コレなら食べられそうだ。
「美味しそうね。どれにしようかな~」
と、私は野菜が包まれた生春巻に手を伸ばし、かじりつく。
その様子を見ていた愛理がホッと息を吐き、安堵の表情を浮かべた。
「顔色が悪くて心配したけど、食事が出来るなら良かった」
「ごめん。ちょっと、色々あってヘコんでいるの」
「何があったのか、聞いてもいい?」
「うん、愛理に聞いて欲しくて……私、妊娠したんだ」