アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
大きな窓ガラスの外、ライトアップされた東京タワーがそびえ立ち、空には細い三日月と星が浮かんでいる。
そのコントラストがいつもより綺麗に見えたのは、大都が横にいるからだ。
私は、大都に甘えるように身を預けていた。
「なあ、お腹触ってもいい?」
不意な問い掛けに、戸惑いつつもうなづいた。
「まだ、3センチで親指の先ぐらいの大きさなの。お腹も膨らんでいないから、実感がわかないかも」
「3センチだなんて小さいな。でも触れたいんだ。いい?」
大都の大きな手が、そっと私のお腹へ添えられた。
「まだ、どこに居るのかわからないな。でも、由香里と俺、ふたりの子供がここに居るなんて、不思議だ」
そう言って、大都はふわりと甘やかに微笑むと、
つられて私の頬も緩んだ。
「私も実感がわかなくて……。つわりもまだ無いのよ」
てっきりTVドラマのように「うっ!」って、口を押えてトイレに駆け込み、「もしかして、私……」となって、妊娠に気付くイメージだった。
「つわりか……俺にはその大変さがわからないから、具合が悪いときは、ちゃんと教えてくれる?」
「ふふっ、やつあたりOKならね」
「いいよ、OKだ。それと、こうなったからには、勝代さんや親父に報告兼挨拶はしないとな」
「あ〜! それかぁ、でも必要なんだよね。チョット憂鬱だなぁ」
まったくもって、気乗りしない。
あの母親に「大都との間に子供ができました」なんて言ったら、絶対にからかわれる。
母親のしたり顔が脳裏に浮かび、ムカついた。
そのコントラストがいつもより綺麗に見えたのは、大都が横にいるからだ。
私は、大都に甘えるように身を預けていた。
「なあ、お腹触ってもいい?」
不意な問い掛けに、戸惑いつつもうなづいた。
「まだ、3センチで親指の先ぐらいの大きさなの。お腹も膨らんでいないから、実感がわかないかも」
「3センチだなんて小さいな。でも触れたいんだ。いい?」
大都の大きな手が、そっと私のお腹へ添えられた。
「まだ、どこに居るのかわからないな。でも、由香里と俺、ふたりの子供がここに居るなんて、不思議だ」
そう言って、大都はふわりと甘やかに微笑むと、
つられて私の頬も緩んだ。
「私も実感がわかなくて……。つわりもまだ無いのよ」
てっきりTVドラマのように「うっ!」って、口を押えてトイレに駆け込み、「もしかして、私……」となって、妊娠に気付くイメージだった。
「つわりか……俺にはその大変さがわからないから、具合が悪いときは、ちゃんと教えてくれる?」
「ふふっ、やつあたりOKならね」
「いいよ、OKだ。それと、こうなったからには、勝代さんや親父に報告兼挨拶はしないとな」
「あ〜! それかぁ、でも必要なんだよね。チョット憂鬱だなぁ」
まったくもって、気乗りしない。
あの母親に「大都との間に子供ができました」なんて言ったら、絶対にからかわれる。
母親のしたり顔が脳裏に浮かび、ムカついた。