アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
大都との電話を終え仕事に戻っても、頭の中では関東スポーツに写真を掲載される不安が頭をもたげてしまう。
時計に視線を移せば、時刻はお昼の12時過ぎになっていた。夕刊の締め切り時間まであと少しのはずだ。
無情にも時間だけが刻々と過ぎていく。
ハッと思いついた私は、デスクから立ち上がり、事務所の隣にある休憩室へ顔を出す。
休憩室ではHIROTOファンを公言している、松本さんと福田さんがお昼休憩を取っているところだった。
「あっ、オーナー、お疲れさまです」
「お疲れさま、あの……こんなこと突然言ったらビックリすると思うけど」
私の言葉に松本さんと福田さんは不思議そうな顔をしている。
推し活仲間であるふたりには、大都と私のことがネット記事になる前に伝えた方が良いような気がして、打ち明けようと心に決めた。そして、この先、起こりうる出来事に力になってもらいたい。
「私、HIROTOと付き合っているの」
意を決しての告白だ。もしかしたら、HIROTOファンのふたりには敵認定されるかも知れない。
そう思うと無意識に握った手にギュッと力がこもる。
しかし、私の緊張をよそに、松本さんと福田さんは顔を見合わせ、プッと吹き出した。
「オーナーもですか? わたしも今日の夢の中でHIROTOと恋人同士でした」
「わたしもチョイチョイ夢で見ますよ。やっぱり枕の下に写真入れるの効きますよね」
ち、ちがう! リアルの話しなのに……。
そうですよね。HIROTOと私だなんて、現実感ないですよね。
とほほ……。
時計に視線を移せば、時刻はお昼の12時過ぎになっていた。夕刊の締め切り時間まであと少しのはずだ。
無情にも時間だけが刻々と過ぎていく。
ハッと思いついた私は、デスクから立ち上がり、事務所の隣にある休憩室へ顔を出す。
休憩室ではHIROTOファンを公言している、松本さんと福田さんがお昼休憩を取っているところだった。
「あっ、オーナー、お疲れさまです」
「お疲れさま、あの……こんなこと突然言ったらビックリすると思うけど」
私の言葉に松本さんと福田さんは不思議そうな顔をしている。
推し活仲間であるふたりには、大都と私のことがネット記事になる前に伝えた方が良いような気がして、打ち明けようと心に決めた。そして、この先、起こりうる出来事に力になってもらいたい。
「私、HIROTOと付き合っているの」
意を決しての告白だ。もしかしたら、HIROTOファンのふたりには敵認定されるかも知れない。
そう思うと無意識に握った手にギュッと力がこもる。
しかし、私の緊張をよそに、松本さんと福田さんは顔を見合わせ、プッと吹き出した。
「オーナーもですか? わたしも今日の夢の中でHIROTOと恋人同士でした」
「わたしもチョイチョイ夢で見ますよ。やっぱり枕の下に写真入れるの効きますよね」
ち、ちがう! リアルの話しなのに……。
そうですよね。HIROTOと私だなんて、現実感ないですよね。
とほほ……。