アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
一日の仕事が終わり、私はタクシーに乗り込んだ。行き先は、母の家。実はまだ、居候中なのだ。
動き出したタクシーの後部座席で、スマホを開き、ネットニュースをチェックする。
案の定、Gleamで特集されるHIROTOの記事が、話題として上がっていた。
記事の写真がテレビで見た範囲のもので、白い生地の服を着ているHIROTOだ。
そして、モザイクがかかったHIROTOの映像を思いだし、慌てて検索を始めた。
すると ”#HIROTOヌード” がSNSでトレンド入りを果たしているのを見つけ、頭を抱えてしまう。
どこの世界に、自分の好きな人のヌードが世間に晒されるのを良しとする人が居るのだろうか。かく言う私も、ひとりで堪能したい派だ。
でも、仕事ならば仕方ないと割り切るしかないのだろう。
推し活仲間の松本さんや福田さんに、HIROTOのヌードが見られてしまうのも、何とも複雑な気持ちだ。
唇を不満げに尖らせた私は、スマホの画面に呼び出したネットショップの画面からGleamの注文ボタンをポチった。
なんだかんだ言って、雑誌の内容が気になっているのだ。
小さな心の葛藤をくり返しているうちにタクシーは、母の家に到着した。
「ただいまー」
と言いながら母の家に入るのは、少し不思議な気分。
「おかえりなさい」と母の声に私は、笑顔になる。
「おかえり、由香里」
もうひとり、おかえりと言ってくれたのは大都だ。
「ただいま、大都。来てたのね」
「ああ、勝代さんと由香里に見てもらおうと思って、雑誌を持って来たんだ」
大都が向けた視線の先、リビングのローテーブルの上には、明日発売の雑誌Gleamが置かれていた。
動き出したタクシーの後部座席で、スマホを開き、ネットニュースをチェックする。
案の定、Gleamで特集されるHIROTOの記事が、話題として上がっていた。
記事の写真がテレビで見た範囲のもので、白い生地の服を着ているHIROTOだ。
そして、モザイクがかかったHIROTOの映像を思いだし、慌てて検索を始めた。
すると ”#HIROTOヌード” がSNSでトレンド入りを果たしているのを見つけ、頭を抱えてしまう。
どこの世界に、自分の好きな人のヌードが世間に晒されるのを良しとする人が居るのだろうか。かく言う私も、ひとりで堪能したい派だ。
でも、仕事ならば仕方ないと割り切るしかないのだろう。
推し活仲間の松本さんや福田さんに、HIROTOのヌードが見られてしまうのも、何とも複雑な気持ちだ。
唇を不満げに尖らせた私は、スマホの画面に呼び出したネットショップの画面からGleamの注文ボタンをポチった。
なんだかんだ言って、雑誌の内容が気になっているのだ。
小さな心の葛藤をくり返しているうちにタクシーは、母の家に到着した。
「ただいまー」
と言いながら母の家に入るのは、少し不思議な気分。
「おかえりなさい」と母の声に私は、笑顔になる。
「おかえり、由香里」
もうひとり、おかえりと言ってくれたのは大都だ。
「ただいま、大都。来てたのね」
「ああ、勝代さんと由香里に見てもらおうと思って、雑誌を持って来たんだ」
大都が向けた視線の先、リビングのローテーブルの上には、明日発売の雑誌Gleamが置かれていた。