アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
「まだ、発売前なのに」
見たいと思って注文した雑誌が、一足先に目の前にある。けれど、ネットニュースの煽りがHIROTOのヌードを期待させる内容なのを考えると、目の前に居る母親と一緒に見て良い物かと、いたたまれない気持ちで視線をさまよわせた。
大都は何でもない様子で、ソファーに腰かけ、自分が表紙になっている雑誌が数冊詰まれたうちのひとつを手に取り、私へ差し出した。
「献本でもらったんだよ。ふたりに見てもらいたくって、持って来たんだ」
「この企画を前に聞いてから、楽しみにしていたのよ。どれどれ、どんな仕上がりかしら」
母は、ニコニコしながら雑誌に手を伸ばし、パラパラとめくり始めた。私も負けじと受け取った雑誌の表紙をめくる。
目に入って来たのは、Gleamという名前にふさわしい、輝くスターの風格で、読者へ射抜くような視線を向けるHIROTOのアップだ。
タイトルは『Body Produce By HIROTO』
そして、次のページは、スタッフたちと楽しそうに会話をして和らかく笑っている写真で、白いドレスシャツが似合っている。
誌面の端には、BACKSTAGEのHIROTOについて、紹介文が添えられていた。
雑誌自体は20代から30代の女性をターゲットとし、その年代を狙った商品がさり気なく紹介されている。
さらにページをめくると、有名メーカーから発売されたばかりの香水瓶を片手にスーツ姿の写真だ。
落ち着いた内容に安堵する。テレビの番組のモザイクの影響で、ネットニュースの煽りが、大げさすぎだと思う。
ここまでのページを見た私は、変に期待しすぎたのだとホッとしたのも束の間、笑い声が飛び込んできた。
見れば、母親がアハハと笑いながら、大都の背中をポンポンと叩いている。
「あらあら、ヒロくんってば、思い切って脱いだのねぇ」
「イイ感じで、撮れてるでしょう⁉」
母のナイスリアクションに大都も満更でもない様子だ。
ぬ、脱いだ?
母の聞き捨てならない言葉で、私は慌ててページをめくる。
見たいと思って注文した雑誌が、一足先に目の前にある。けれど、ネットニュースの煽りがHIROTOのヌードを期待させる内容なのを考えると、目の前に居る母親と一緒に見て良い物かと、いたたまれない気持ちで視線をさまよわせた。
大都は何でもない様子で、ソファーに腰かけ、自分が表紙になっている雑誌が数冊詰まれたうちのひとつを手に取り、私へ差し出した。
「献本でもらったんだよ。ふたりに見てもらいたくって、持って来たんだ」
「この企画を前に聞いてから、楽しみにしていたのよ。どれどれ、どんな仕上がりかしら」
母は、ニコニコしながら雑誌に手を伸ばし、パラパラとめくり始めた。私も負けじと受け取った雑誌の表紙をめくる。
目に入って来たのは、Gleamという名前にふさわしい、輝くスターの風格で、読者へ射抜くような視線を向けるHIROTOのアップだ。
タイトルは『Body Produce By HIROTO』
そして、次のページは、スタッフたちと楽しそうに会話をして和らかく笑っている写真で、白いドレスシャツが似合っている。
誌面の端には、BACKSTAGEのHIROTOについて、紹介文が添えられていた。
雑誌自体は20代から30代の女性をターゲットとし、その年代を狙った商品がさり気なく紹介されている。
さらにページをめくると、有名メーカーから発売されたばかりの香水瓶を片手にスーツ姿の写真だ。
落ち着いた内容に安堵する。テレビの番組のモザイクの影響で、ネットニュースの煽りが、大げさすぎだと思う。
ここまでのページを見た私は、変に期待しすぎたのだとホッとしたのも束の間、笑い声が飛び込んできた。
見れば、母親がアハハと笑いながら、大都の背中をポンポンと叩いている。
「あらあら、ヒロくんってば、思い切って脱いだのねぇ」
「イイ感じで、撮れてるでしょう⁉」
母のナイスリアクションに大都も満更でもない様子だ。
ぬ、脱いだ?
母の聞き捨てならない言葉で、私は慌ててページをめくる。