アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
「ねえ、久しぶりにマッサージしてもいい?」
 
 表向きは、食事のお礼。
 でも実は、イチャイチャしたいのだ。
 突然の私の提案に、キッチンで片付けをしていた大都は、驚いたように目を丸くしたあと、ふわりと笑う。

「俺はうれしいけど、由香里の体調が心配だな。大丈夫?」

「ずっと、大事にしてもらっていたから、すこぶる調子がいいの。まかせて!」

 両手を肩のあたりまで上げ、小さくガッツポーズをしてみせた。
 
「ん、じゃあ、お願いしようかな」

 大都の了解を取れた私は、口元がニヤついてしまうのを隠すように立ち上がり、いそいそと大判のバスタオルを広げた。
 私が準備している横で、大都は着ていたTシャツに手を掛けた。
 そして、ふと手を止め、私へと悪戯心な瞳を向ける。

「脱がしてくれる?」

「いいわよ」

 その挑戦を受けて立つとばかりに私も微笑み、Tシャツの裾をゆっくりとめくる。すると、綺麗に割れた腹筋が露になっていく。
さらにTシャツをめくり上げる。だんだんと、厚みのある胸が見えてきた。
 私の動きに合わせ、大都が服を脱ぎやすいように腕を上げる。
 そして、私のテンションも上がる。

 ああ、良い。
 腹筋も大胸筋も大好きだぁ。

 私がTシャツを脱がしきると、大都がニヤリと口角を上げた。

「俺、由香里に襲われそう」

 はっ!
 心の中が、顔に出ていた!?
  



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