アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
いつまでも
寝返りをしようとして、お腹の重さで目が覚めてしまった。妊娠37週になり、だいぶ大きくなったお腹は、不便を感じることも多い。
ベッドから身を起こし、ふと隣を見ると、大都の姿はすでになかった。
「パパも緊張して早く目が覚めちゃったのかな?」
大きなお腹に話しかければ、返事でもしているかのようにポッコリと膨らんだ部分が、”にゅ〜っ”とおヘソに横を上から下へとハデに動くのが見えてびっくりしてしまう。
「パパのマネをして、お腹の中でダンスでも踊って居るのかしら? 膨らみの正体は、手かな、足かな?」
お腹の中で、自分とは異なる生命体が育っているのを実感すると共に、人体の不思議というか、謎を感じる。
ナイティの上からガウンを羽織り、リビングへ向かった。
ドアを開けると見える大きな窓。その景色は、一日が新たに始まる黎明の空が、濃紺から紫、紅色が綺麗なグラデーションに染まっていた。そして、明かりを落とした東京タワーが、シルエットで浮かび上がる。
「おはよう、もう起きたんだ」
「おはよう、大都こそ早いわね。私は赤ちゃんに起こされちゃったの」
トレーニングスーツ姿の大都は、ストレッチを止めて、おいでとばかりに手を広げた。
私は、大都から漂うスパイシーオレンジの香りを感じながら、甘えるように身を寄せる。
ベッドから身を起こし、ふと隣を見ると、大都の姿はすでになかった。
「パパも緊張して早く目が覚めちゃったのかな?」
大きなお腹に話しかければ、返事でもしているかのようにポッコリと膨らんだ部分が、”にゅ〜っ”とおヘソに横を上から下へとハデに動くのが見えてびっくりしてしまう。
「パパのマネをして、お腹の中でダンスでも踊って居るのかしら? 膨らみの正体は、手かな、足かな?」
お腹の中で、自分とは異なる生命体が育っているのを実感すると共に、人体の不思議というか、謎を感じる。
ナイティの上からガウンを羽織り、リビングへ向かった。
ドアを開けると見える大きな窓。その景色は、一日が新たに始まる黎明の空が、濃紺から紫、紅色が綺麗なグラデーションに染まっていた。そして、明かりを落とした東京タワーが、シルエットで浮かび上がる。
「おはよう、もう起きたんだ」
「おはよう、大都こそ早いわね。私は赤ちゃんに起こされちゃったの」
トレーニングスーツ姿の大都は、ストレッチを止めて、おいでとばかりに手を広げた。
私は、大都から漂うスパイシーオレンジの香りを感じながら、甘えるように身を寄せる。