アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
私の背中を大きな手でさすりながら、大都は息を吐き出した。
「俺のこと信じられないのか……。まあ、急に転がり込んできて、信じてくれて言っても難しいよな。お互いの理解を深めるのに話しでもしようか」
「なにを?」
「んー、俺らの共通の話題とか……。あー、それだと、勝代さんの話しか……」
困ったような大都の様子に寂しさでこわばっていた気持ちがほぐれてくる。
「母さんは、良くも悪くもいい加減で、今回のことだって普通の手順を踏まないで、急に電話して言いたいことだけ言って電話を切っちゃっうような人なのよ」
「そのおかげで、セクシーなお出迎えを受けたんだ」
大都はクスッと笑い話を続けた。
「俺にとって、勝代さんは恩人かな。母親が早くに亡くなって、堅物の親父とふたりで暮らしは、おしゃれとか無縁の世界だったんだ。学校でも教室のすみで大人しく本を読んでいるタイプだったし」
初めて大都に会ったとき、前髪はボサッと長くて、大人しそうなイメージだったのを思い出した。
「それが、どういう縁だか勝代さんが親父と結婚して、俺の継母になったもんだから、まず、髪の毛を切られて、男の子なんだから体を動かせって、ダンススタジオに連れて行かれた。最初は戸惑ったけど、ダンスってひとりでも踊れるから、体を動かしているうちに夢中になって、気が付けばダンス中毒。俺の世界を広げてくれたんだ」
そう言って、大都は恥ずかしそうにつぶやいた。
「俺のこと信じられないのか……。まあ、急に転がり込んできて、信じてくれて言っても難しいよな。お互いの理解を深めるのに話しでもしようか」
「なにを?」
「んー、俺らの共通の話題とか……。あー、それだと、勝代さんの話しか……」
困ったような大都の様子に寂しさでこわばっていた気持ちがほぐれてくる。
「母さんは、良くも悪くもいい加減で、今回のことだって普通の手順を踏まないで、急に電話して言いたいことだけ言って電話を切っちゃっうような人なのよ」
「そのおかげで、セクシーなお出迎えを受けたんだ」
大都はクスッと笑い話を続けた。
「俺にとって、勝代さんは恩人かな。母親が早くに亡くなって、堅物の親父とふたりで暮らしは、おしゃれとか無縁の世界だったんだ。学校でも教室のすみで大人しく本を読んでいるタイプだったし」
初めて大都に会ったとき、前髪はボサッと長くて、大人しそうなイメージだったのを思い出した。
「それが、どういう縁だか勝代さんが親父と結婚して、俺の継母になったもんだから、まず、髪の毛を切られて、男の子なんだから体を動かせって、ダンススタジオに連れて行かれた。最初は戸惑ったけど、ダンスってひとりでも踊れるから、体を動かしているうちに夢中になって、気が付けばダンス中毒。俺の世界を広げてくれたんだ」
そう言って、大都は恥ずかしそうにつぶやいた。