アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
「お姉さん、どれ食べたい?」
トレーニングから帰って来た大都が、昨日と同じベーカリーショップの袋から中身を取り出し、テーブルいっぱいに並べる。
たくさんの種類のパンに目移りするけれど、結局、昨日と同じ物をチョイスした。
「野菜サンドがいいわ。それにしても、毎日こんなにいっぱい買って来ても食べきれないんじゃない?」
「大丈夫、余ったら学校に持って行ったり、仕事場に持って行けば、あっという間に無くなるから。無駄にはならないよ」
そう言って、大都は手際よく入れたコーヒーのマグカップを、私の前にコトリと置いた。
「ありがとう」
マグカップを持ち上げ、お礼を言うと、大都が嬉しそうに口角を上げる。
「どういたしまして」
大都の笑顔にホッとして、昨日の私の失態を彼が触れてこないなら、そっと蓋をして置くことにした。
それにしても、目の前のパンがみるみる間に減っていく。
若い男の子の豪快な食べっぷりは、気持ちがいいぐらいだ。
口いっぱいのパンで頬を膨らませ、ハムスターみたいになっていてもカッコいいというか可愛いとか、思ってしまえるのは、ちょっとズルい。
「さすがに、よく食べるのね」
「体が資本だから、朝と昼は割とたくさん食べる。その代わり、夜は炭水化物抜きかな。まあ、付き合いとか仕事で出された物を食べることもあるから必ずとは言えないな。でも、なるべくなら、自分で作った物を食べたいと思っている」
「あら、料理するの?」
「父子家庭で育ったから家事は一通りこなせるよ」
てっきり、何もできません。と、お弁当やデリバリーで食事を済ませるタイプかと思っていた。
そういえば、朝晩のトレーニングにもきちんと行っているし、意外に自己管理がきちんとしているタイプなんだ。
「えらいのね」
「普通でしょ」
と大都は口ではそう言ったけれど、実は恥ずかしいのか耳が赤く染まったのを私は見逃さなかった。
トレーニングから帰って来た大都が、昨日と同じベーカリーショップの袋から中身を取り出し、テーブルいっぱいに並べる。
たくさんの種類のパンに目移りするけれど、結局、昨日と同じ物をチョイスした。
「野菜サンドがいいわ。それにしても、毎日こんなにいっぱい買って来ても食べきれないんじゃない?」
「大丈夫、余ったら学校に持って行ったり、仕事場に持って行けば、あっという間に無くなるから。無駄にはならないよ」
そう言って、大都は手際よく入れたコーヒーのマグカップを、私の前にコトリと置いた。
「ありがとう」
マグカップを持ち上げ、お礼を言うと、大都が嬉しそうに口角を上げる。
「どういたしまして」
大都の笑顔にホッとして、昨日の私の失態を彼が触れてこないなら、そっと蓋をして置くことにした。
それにしても、目の前のパンがみるみる間に減っていく。
若い男の子の豪快な食べっぷりは、気持ちがいいぐらいだ。
口いっぱいのパンで頬を膨らませ、ハムスターみたいになっていてもカッコいいというか可愛いとか、思ってしまえるのは、ちょっとズルい。
「さすがに、よく食べるのね」
「体が資本だから、朝と昼は割とたくさん食べる。その代わり、夜は炭水化物抜きかな。まあ、付き合いとか仕事で出された物を食べることもあるから必ずとは言えないな。でも、なるべくなら、自分で作った物を食べたいと思っている」
「あら、料理するの?」
「父子家庭で育ったから家事は一通りこなせるよ」
てっきり、何もできません。と、お弁当やデリバリーで食事を済ませるタイプかと思っていた。
そういえば、朝晩のトレーニングにもきちんと行っているし、意外に自己管理がきちんとしているタイプなんだ。
「えらいのね」
「普通でしょ」
と大都は口ではそう言ったけれど、実は恥ずかしいのか耳が赤く染まったのを私は見逃さなかった。