アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
8歳も年下の大都。
成人しているとはいえまだまだ若い。これから新たな出会いがあり、生活もめまぐるしく変わるはずだ。
私との関係なんて、束の間のものだろう。
一息ついたところで、ワインと前菜が運ばれてきた。
「年下の彼氏を持つふたりに乾杯」とグラスを合わせ、クスリと笑う。
気の置けない友人の存在はありがたい。
ワインで口を潤したあと、愛理がゆっくりと話し出す。
「由香里は結婚する気が無いんだったら、若い彼氏とゆっくりふたりの関係を育んでいけばいいじゃない? 焦って結論を出さないで、一緒にいる時間を楽しんでいるうちに、先の景色が見えてくるかもよ」
「そんなものかしら……」
「もしも、ダメになったらいっぱい愚痴を聞いて、一緒に泣いてあげる。そして、以前、由香里に言われたように”他にも男なんていくらでもいる”って言ってあげる」
そうだった。前に愛理が夫の不倫で苦しんでいたときに、そんなことを言ったんだ。
「ありがとう。そうね、20代もあと少し悔いのないように楽しく過ごさないとね」
「はぁ、ホント20代もあと少しなんだよね。必死で頑張っていたけど失敗ばかりの20代だったなぁ。この先の人生が分岐する瞬間ってあるじゃない。でもその時は気付かないのよ。後になって振り返って、あのとき違う選択をしていたらもっと楽に上手くいっていたとか、考えても遅いのに……後悔することがよくあるの」
成人しているとはいえまだまだ若い。これから新たな出会いがあり、生活もめまぐるしく変わるはずだ。
私との関係なんて、束の間のものだろう。
一息ついたところで、ワインと前菜が運ばれてきた。
「年下の彼氏を持つふたりに乾杯」とグラスを合わせ、クスリと笑う。
気の置けない友人の存在はありがたい。
ワインで口を潤したあと、愛理がゆっくりと話し出す。
「由香里は結婚する気が無いんだったら、若い彼氏とゆっくりふたりの関係を育んでいけばいいじゃない? 焦って結論を出さないで、一緒にいる時間を楽しんでいるうちに、先の景色が見えてくるかもよ」
「そんなものかしら……」
「もしも、ダメになったらいっぱい愚痴を聞いて、一緒に泣いてあげる。そして、以前、由香里に言われたように”他にも男なんていくらでもいる”って言ってあげる」
そうだった。前に愛理が夫の不倫で苦しんでいたときに、そんなことを言ったんだ。
「ありがとう。そうね、20代もあと少し悔いのないように楽しく過ごさないとね」
「はぁ、ホント20代もあと少しなんだよね。必死で頑張っていたけど失敗ばかりの20代だったなぁ。この先の人生が分岐する瞬間ってあるじゃない。でもその時は気付かないのよ。後になって振り返って、あのとき違う選択をしていたらもっと楽に上手くいっていたとか、考えても遅いのに……後悔することがよくあるの」