アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
手にしたグラスの中で赤い液体が揺れている。それを口にして細く息を吐いた。
「私も同じよ。後悔することも多いし、上手くやっているように見せているだけで、不安になることも多いの」
大人になった私は、表向き上手く繕えるようになっただけで、心の内側はいつも不安でいっぱいだ。
「私だけじゃないのね」
「最近になって、私ってちゃんと恋愛してこなかったなって気づいて、人と深く繋がることを無意識に避けていたみたい」
これは大都と出会ってから、気付かされたことだった。
「人と深く繋がると傷つくことも多いから……。学生の頃は好奇心で飛び込んで行けたことも、大人になると経験値が増えた分だけ、傷つくことを避けて暮らすようになるじゃない。特に恋愛は傷つくこともたくさんあるから臆病になるのわかるなぁ」
愛理の言葉にうなずいて、臆病なのは自分だけではなかったのだと、安堵して愚痴をこぼす。
「実は、さっき元カレに偶然会ってしまって……」
私の告白に愛理は目を丸くして口に手をあてた。
「大丈夫……じゃないよね。心の準備がないと驚くよね」
「そうね、驚いたわ。なんでもない感じで話し掛けられて、とっくに過去の出来事になっていたはずなのに、古傷が傷んで……そんな自分にショックを受けたの」
「私も同じよ。後悔することも多いし、上手くやっているように見せているだけで、不安になることも多いの」
大人になった私は、表向き上手く繕えるようになっただけで、心の内側はいつも不安でいっぱいだ。
「私だけじゃないのね」
「最近になって、私ってちゃんと恋愛してこなかったなって気づいて、人と深く繋がることを無意識に避けていたみたい」
これは大都と出会ってから、気付かされたことだった。
「人と深く繋がると傷つくことも多いから……。学生の頃は好奇心で飛び込んで行けたことも、大人になると経験値が増えた分だけ、傷つくことを避けて暮らすようになるじゃない。特に恋愛は傷つくこともたくさんあるから臆病になるのわかるなぁ」
愛理の言葉にうなずいて、臆病なのは自分だけではなかったのだと、安堵して愚痴をこぼす。
「実は、さっき元カレに偶然会ってしまって……」
私の告白に愛理は目を丸くして口に手をあてた。
「大丈夫……じゃないよね。心の準備がないと驚くよね」
「そうね、驚いたわ。なんでもない感じで話し掛けられて、とっくに過去の出来事になっていたはずなのに、古傷が傷んで……そんな自分にショックを受けたの」