アイドルなんかじゃありません!わたしの元義弟なんです!!
こんな暮らしも悪くない
「ただいま」
明かりの点いたリビングのドアを開けると、ふわりと食欲をそそる香りが漂っていた。
キッチンから大都の声がする。
「お帰り、タイミングばっちり、ちょうど出来上がったところ」
一緒に暮し始めてから、早くも2週間が過ぎようとしていた。
当初、1週間で出ていけと言っていた話しは、どこか遠くに追いやられている。
明るい部屋に帰って来るのも、お帰りと言ってもらえるのも、心がこそばゆく、ほっこりして悪くない。
意外にもマメな大都は、自分のことは自分でやってくれるし、早く仕事が終わったり、オフの日などは、こうして夕飯の支度をしてくれたりする。
食事のメニューもヘルシーな内容で、美容や健康に良さそうでホント助かる。
「いい匂い」
「今日は鶏チャーシューと鮭のワイン蒸しだよ」
蒸した野菜もサイドメニューに添えられ、色合いも栄養も良さそうだ。
「わあ、美味しそう。大都はお料理上手よね」
「蒸しただけのメニューだから、手抜きだけど」
ぶっきらぼうなじゃべり方になるのは、照れているからだ。
恋愛フィルターがかかっているせいか、何をしても可愛く見える。
いそいそとワインセラーの扉を開けて、普段使いのお手頃な白ワインを選ぶ。
「ワインあけちゃおうかな。飲む?」
私の誘いに大都は残念そうに肩をすくめる。
「俺はまだやることがあるから遠慮しておく、由香里は飲んでいいよ。むしろ。いっぱい飲んで」
含みのある悪戯な視線を送られて、ドキンと心臓が音を立てる。ワインを飲む前なのに酔いが回ったように頬が熱くなった。
明かりの点いたリビングのドアを開けると、ふわりと食欲をそそる香りが漂っていた。
キッチンから大都の声がする。
「お帰り、タイミングばっちり、ちょうど出来上がったところ」
一緒に暮し始めてから、早くも2週間が過ぎようとしていた。
当初、1週間で出ていけと言っていた話しは、どこか遠くに追いやられている。
明るい部屋に帰って来るのも、お帰りと言ってもらえるのも、心がこそばゆく、ほっこりして悪くない。
意外にもマメな大都は、自分のことは自分でやってくれるし、早く仕事が終わったり、オフの日などは、こうして夕飯の支度をしてくれたりする。
食事のメニューもヘルシーな内容で、美容や健康に良さそうでホント助かる。
「いい匂い」
「今日は鶏チャーシューと鮭のワイン蒸しだよ」
蒸した野菜もサイドメニューに添えられ、色合いも栄養も良さそうだ。
「わあ、美味しそう。大都はお料理上手よね」
「蒸しただけのメニューだから、手抜きだけど」
ぶっきらぼうなじゃべり方になるのは、照れているからだ。
恋愛フィルターがかかっているせいか、何をしても可愛く見える。
いそいそとワインセラーの扉を開けて、普段使いのお手頃な白ワインを選ぶ。
「ワインあけちゃおうかな。飲む?」
私の誘いに大都は残念そうに肩をすくめる。
「俺はまだやることがあるから遠慮しておく、由香里は飲んでいいよ。むしろ。いっぱい飲んで」
含みのある悪戯な視線を送られて、ドキンと心臓が音を立てる。ワインを飲む前なのに酔いが回ったように頬が熱くなった。