飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。
「じゃあ、はい」
「!」
「おいで」
心が手を広げた。
「う、え、待って」
「いらっしゃい」
いつも心の方から抱きついてくるから、自分からその胸に飛び込むのは、なんだかすごく、恥ずかしい。
そもそも、なんで私の方から行かなくちゃいけないのか。
「ほら」
心は手をカムカムさせて急かしてくる。
「……」
私はおずおずと近づいて、ゆっくりと心の胸に体を預ける。
すると心は私の背中に手を回して、ギュッと腕の中に閉じ込めた。
「よしよし。 俺がいなくて寂しかったね」
「……別に、外が危ないから心配だっただけ、で……」
「へー」
「……」
心のこもってない『へー』からして、心はたぶん、全部わかってる。
私ってこんなに素直じゃなかったっけ。
我ながら、可愛げがない。
それでも優しく頭を撫でられてると、心にずっとこうされたかったんだって気付いてしまって、泣きそうなほど嬉しくて、胸がくすぐったくなった。
「……凛。 覚えといて」
「……?」
心はギュッと腕の力を強くして、あったかい声で言った。
「凛の定位置、ここだから」
「!」
「おいで」
心が手を広げた。
「う、え、待って」
「いらっしゃい」
いつも心の方から抱きついてくるから、自分からその胸に飛び込むのは、なんだかすごく、恥ずかしい。
そもそも、なんで私の方から行かなくちゃいけないのか。
「ほら」
心は手をカムカムさせて急かしてくる。
「……」
私はおずおずと近づいて、ゆっくりと心の胸に体を預ける。
すると心は私の背中に手を回して、ギュッと腕の中に閉じ込めた。
「よしよし。 俺がいなくて寂しかったね」
「……別に、外が危ないから心配だっただけ、で……」
「へー」
「……」
心のこもってない『へー』からして、心はたぶん、全部わかってる。
私ってこんなに素直じゃなかったっけ。
我ながら、可愛げがない。
それでも優しく頭を撫でられてると、心にずっとこうされたかったんだって気付いてしまって、泣きそうなほど嬉しくて、胸がくすぐったくなった。
「……凛。 覚えといて」
「……?」
心はギュッと腕の力を強くして、あったかい声で言った。
「凛の定位置、ここだから」