飼い始めたイケメンがずっとくっついて離れてくれない。
守り方 side心
「月寄ー」
俺は、その名前を聞くと反射的になにも考えられなくなるようになってしまった。
反応のない教室に、担任がもう一度彼女の名前を呼ぶ。
「月寄ー?……珍しいな。誰かなんか聞いてるかー」
朝のホームルーム、担任に目くばせされた入江が顔をしかめて首を横に振る。
「彼女どうしたんだよキョンー」
誰かがキョンに聞いたけど、キョンは口元に手を添えるだけで、反応しない。
……キョンのその仕草に、胸騒ぎを覚える。
あれはキョンが、何かを真剣に考えてる時のもの。
「誰も知らないか?わかったやついたら教えてくれー」
……なんだ?
凛が連絡もなく休むなんて……何かあった?
斜め前の席にいる紗英を見る。
俺の視線に気づいた紗英は、ニコッと嬉しそうに笑って小さく手を振った。
とりあえずそれに手を振り返しながら、言い知れない違和感を覚える。
もう一度キョンの方を見てみると、やっぱり同じ姿勢でじっと何かを考えている。
……いや、関係ない。
俺にはもう、関係ない。
俺は、その名前を聞くと反射的になにも考えられなくなるようになってしまった。
反応のない教室に、担任がもう一度彼女の名前を呼ぶ。
「月寄ー?……珍しいな。誰かなんか聞いてるかー」
朝のホームルーム、担任に目くばせされた入江が顔をしかめて首を横に振る。
「彼女どうしたんだよキョンー」
誰かがキョンに聞いたけど、キョンは口元に手を添えるだけで、反応しない。
……キョンのその仕草に、胸騒ぎを覚える。
あれはキョンが、何かを真剣に考えてる時のもの。
「誰も知らないか?わかったやついたら教えてくれー」
……なんだ?
凛が連絡もなく休むなんて……何かあった?
斜め前の席にいる紗英を見る。
俺の視線に気づいた紗英は、ニコッと嬉しそうに笑って小さく手を振った。
とりあえずそれに手を振り返しながら、言い知れない違和感を覚える。
もう一度キョンの方を見てみると、やっぱり同じ姿勢でじっと何かを考えている。
……いや、関係ない。
俺にはもう、関係ない。