Flower~君の美しい記憶の中で今日も生きていたい~
授業中、休み時間、久しぶりに1人で帰る下校。考えることは恭介さんのことばかりだった。
夜叉さんは私に選択肢をくれた。聞くか否か。それでもあの時点で私は決心がついていた。
前者の聞く決心を、だ。
自分を嫌悪したって構わない。それでも恭介さんの呪いを解く方法を知りたかった。夜叉さんは解かないと言ったけれど、私を救ってくれる恭介さんを次は私が助けたい。
屋敷に着くとすぐに夜叉さんの部屋を訪ねる。彼は来ることを予想していたのか1人がけのソファに既に座って待っていた。丸いテーブルを挟んで反対側のイスに私も座る。
「まあオマエは来るだろうな」
「教えてください、恭介さんにかけられた呪いについて」
「そもそも呪いを解くことができるのは400年以上前に恭介の目の前で亡くなったアイツの恋人の生まれ変わりだけ」
目の前で、亡くなった……。400年以上前ってなると何かの争いごとに巻き込まれたのかもしれない。現代よりずっと秩序なんてないから。
「恋人の生まれ変わりをアイツはずっと探していた。罪なき人々を殺してきた己の罪を背負いながら」
彼はきっと色々な時代を見守ってきた。そして争いで自分が手にかけた命の分、私みたいな人を救ってきたんだ。
夜叉さんは私に選択肢をくれた。聞くか否か。それでもあの時点で私は決心がついていた。
前者の聞く決心を、だ。
自分を嫌悪したって構わない。それでも恭介さんの呪いを解く方法を知りたかった。夜叉さんは解かないと言ったけれど、私を救ってくれる恭介さんを次は私が助けたい。
屋敷に着くとすぐに夜叉さんの部屋を訪ねる。彼は来ることを予想していたのか1人がけのソファに既に座って待っていた。丸いテーブルを挟んで反対側のイスに私も座る。
「まあオマエは来るだろうな」
「教えてください、恭介さんにかけられた呪いについて」
「そもそも呪いを解くことができるのは400年以上前に恭介の目の前で亡くなったアイツの恋人の生まれ変わりだけ」
目の前で、亡くなった……。400年以上前ってなると何かの争いごとに巻き込まれたのかもしれない。現代よりずっと秩序なんてないから。
「恋人の生まれ変わりをアイツはずっと探していた。罪なき人々を殺してきた己の罪を背負いながら」
彼はきっと色々な時代を見守ってきた。そして争いで自分が手にかけた命の分、私みたいな人を救ってきたんだ。