キミの翼が羽ばたく時。

再び小さな沈黙を挟んで、私が再び声を上げようとすると、お兄ちゃんが突然笑い出した。
「ハハハハ！！」
突然の状況に思わず目をパチパチする。
「…お兄ちゃん？何？ちょっとぉ？？」
「アハハ…ごめんごめん。見てたか……アイツは俺のイトコ！偶然出会ったから、話し込んでただけだよ！」

イ……トコ？

私がポカンとしていると、お兄ちゃんが笑いながら言った。
「本当彼女いないよ、永遠に無理かも？」

かぁっ！と頭が熱くなる。
「おっお兄ちゃんゴメン！何か勘違いしてて…」
私がペコリと頭を下げた。
「いいっていいって～」

お兄ちゃんの言葉に安心して、ふぅっと安堵のため息をついた。
「そうそう、今週の金曜日イトコと会うから、家いないからな。」



『金曜日』……