キミの翼が羽ばたく時。
>初対面のお兄ちゃん
その青年は背が高く、高校生くらいみたいだ。
優しい薄茶色の髪に、茶色く優しげな瞳。
この人が……お兄ちゃん…

私が小さく手招きすると、お兄ちゃんらしき人は、私と向かい合わせのイスにすわった。
「初めまして、俺の名前は蓮美翼!
よろしくな。」
「はっ初めまして蓮美雫です…よろしくねっ」
私も一心に挨拶する。
そして小さな沈黙をはさんで、翼君が言った。

「え~と……その、雫って呼んでいい?俺のこと翼って呼んで良いから!
兄弟なのに初対面なんて、やっぱ珍しいな。」
翼君がハハっと笑う。
「そうだねっえっと……翼!」
私は意外とフレンドリーなタイプだったため、緊張しながらも何とか会話をすることができた。
「あのさ、これから暮らす家なんだけど、俺のマンションに住むことになると思うけど、いい?」
翼は独り暮らしならしい。
「うん!いいよ、頑張ってお手伝いするね!」
私がグッと拳を握りしめて言う。
「お願いします~俺の部屋汚いから覚悟しろよ~」
「う゛っお客が来るんだからキレイにしといてよ~」
「自分からお客っていった~」
こんなちょうしで、早々と私と兄はすぐにうち解けた。

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