キミの翼が羽ばたく時。
「…ん? 雫…?」
お兄ちゃんが眠たそうな声を上げてベットから起きあがる。
もちろん、怖いんならお兄ちゃんと寝ちゃおうって言う寸法だ。
「あ…」
お兄ちゃんが寝ぼけている姿なんて、初めて見た。
いつも私より早く起きていて、朝ご飯の支度をしてくれていたから。
「!」
お兄ちゃんは、上半身裸で寝ていた。
妙に意識して、視線を背けてしまう。
「あ、わかった。怖くて眠れないんだろ。」
お兄ちゃんが手招きをして私を抱き寄せる。
「うん…。」
「一緒に寝てやろうか?」
優しい言葉。
緊張もあったけど、私は一緒に寝るを選択した。
私はお兄ちゃんの布団の中に潜り込んでお兄ちゃんの顔を見上げた。