キミの翼が羽ばたく時。
そのマンションは薄茶色で大きかった。
四階くらいの大きさだったけど、一部屋一部屋が広いらしく、横長になっいる。
そしてマンションの自動ドアを通ると、いくつかの道にわかれた。
「こっち。」
翼はそう言うと、右側の角をまがっていった。
そして一番手前の部屋で翼は足をとめた。
「ここが今日から住む部屋だよ。」
「ここかぁ!」

キレイに済んでいる窓から、朝の光が照りつける。
室内は広々としていて、荷物はしっかりとかたづけられていた。
「汚くないじゃん~」
「うん、もし妹がガリ勉だったら、怒られると思って片付けた。」
私はブッと吹き出しながらあたりを見回した。
「…可愛い妹でよかったですね~」
私がふざけ半分で言った。
「うん。」

え?
うんって……。
もしや天然か?

こうして自分の荷物をかたづけていると、いつのまにか夕方になっていた。
「……ふぅ、何とか片づいたな。」
私が額の汗を腕でぬぐう。


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