【コミカライズ配信中】アデル~顔も名前も捨てた。すべては、私を破滅させた妹聖女を追い詰め、幸せをつかむため~
「さぁ、ミーティア。おいで」
メイナードは甘やかな顔にさらに甘ったるい笑みを浮かべ、ミーティアを膝に乗せた。焼き菓子を摘まみ、婚約者の口にうやうやしく運ぶ。
いわゆる、あーん状態。
(小説で読む分にはいいけど、生で見るイチャラブ溺愛はきっついわ!)
あまりの猛愛っぷりに胸焼けがする。
聖女を膝に乗せたメイナードの元に、廷臣がやってきて何か耳打ちした。メイナードは煩わしいといった様子で追い払う。
さっきから、五回以上はこのやり取りを繰り返していた。
「はぁ、うるさい奴らだ。やれ会議に出ろだの、書類仕事が溜まっているだの。この僕を誰だと思っているのか」
「まぁ! 不敬な家臣たちですわね!」
部屋の外が騒がしくなり、応接間の扉が開いた。
外の空気をともなって現れたのは、公務用の礼服を身にまとったシリウスだった。
メイナードは甘やかな顔にさらに甘ったるい笑みを浮かべ、ミーティアを膝に乗せた。焼き菓子を摘まみ、婚約者の口にうやうやしく運ぶ。
いわゆる、あーん状態。
(小説で読む分にはいいけど、生で見るイチャラブ溺愛はきっついわ!)
あまりの猛愛っぷりに胸焼けがする。
聖女を膝に乗せたメイナードの元に、廷臣がやってきて何か耳打ちした。メイナードは煩わしいといった様子で追い払う。
さっきから、五回以上はこのやり取りを繰り返していた。
「はぁ、うるさい奴らだ。やれ会議に出ろだの、書類仕事が溜まっているだの。この僕を誰だと思っているのか」
「まぁ! 不敬な家臣たちですわね!」
部屋の外が騒がしくなり、応接間の扉が開いた。
外の空気をともなって現れたのは、公務用の礼服を身にまとったシリウスだった。