【コミカライズ配信中】アデル~顔も名前も捨てた。すべては、私を破滅させた妹聖女を追い詰め、幸せをつかむため~
しかし癒しの能力者は数が少ない上に、癒し手ばかりが失踪したら、まっさきに犯人として疑われてしまう。
そこで思いついたのが、若い女性や子どもから『若さ』を盗み、加齢による衰えという自然の摂理に逆らうことだった。
シスター・クラーラは、下町で子供が攫われる現場に居合わせてしまい、口封じのため囚われてしまったという。
昔からミーティアは、私から奪ったものは全て、自室の鍵のかかる宝箱にしまっていた。その癖は今も健在のようで、さらわれた人々は全員、聖女離宮の宝物庫に閉じ込められていた。
(聖女離宮を密かに散策していたのが、こんな所で役に立つなんてね。……それにしても、ミーティア、あなた本当に変わっていないのね)
私は憐れみの目を、元妹へ向ける。
彼女は唇を噛みしめ、昔と同じく恨みがましい目で周囲を睨んでいた。
「過ぎた強欲で、己の身を滅ぼしたな」
シリウスはミーティアを正面から見すえ、嘘だらけの『聖女』の仮面を剥ぎ取った。
「もう終わりだ。――『罪人』ミーティア・ロザノワール」
そこで思いついたのが、若い女性や子どもから『若さ』を盗み、加齢による衰えという自然の摂理に逆らうことだった。
シスター・クラーラは、下町で子供が攫われる現場に居合わせてしまい、口封じのため囚われてしまったという。
昔からミーティアは、私から奪ったものは全て、自室の鍵のかかる宝箱にしまっていた。その癖は今も健在のようで、さらわれた人々は全員、聖女離宮の宝物庫に閉じ込められていた。
(聖女離宮を密かに散策していたのが、こんな所で役に立つなんてね。……それにしても、ミーティア、あなた本当に変わっていないのね)
私は憐れみの目を、元妹へ向ける。
彼女は唇を噛みしめ、昔と同じく恨みがましい目で周囲を睨んでいた。
「過ぎた強欲で、己の身を滅ぼしたな」
シリウスはミーティアを正面から見すえ、嘘だらけの『聖女』の仮面を剥ぎ取った。
「もう終わりだ。――『罪人』ミーティア・ロザノワール」