わたしのスパダリな婚約者〜番外編〜



胸を張ってそういうシエタに誤魔化されたような気がするけれど……まぁいいか。このまま続けられてもわたしの精神がやられるだけだろうし。



「あ、遅くなりましたがこれ、今日のお茶菓子ですわ」



なぜか開始早々にクリス様とメルティ様の謎の対立に追加して思い出話を語る流れになってしまったからついつい出すのを忘れてしまっていた。


まぁもともとのお茶菓子も用意してあったから必要ないかもしれないけれど、余るのならシエタの妹にもあげられるし無駄にはならないでしょう。



「これはチーズと胡椒のクッキーだな」


「まぁ、ケーキに可愛らしい花が咲いてますわ」


「わたくしの食べたかった紅茶のゼリーもありますわね!」



それぞれが嬉しそうに頬を緩ませる姿にこちらまであたたかな気持ちになってしまう。こうやって喜んでくれる人達がいるからこそお菓子を作って振る舞ってしまうのよねぇ。




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