わたしのスパダリな婚約者〜番外編〜
そう思うのとは一方で、でも毎回あんな砂糖や蜂蜜の塊みたいなお菓子を笑顔で口にして食べきらないといけないなんてと不満に思い、今まで頑張ってきたんだから少しくらいいじけたっていいはずだと子どもっぽい感情が湧き出す。
たかが菓子、されど菓子。マナー的にも他人からの心象的にも必要とはわかっていても苦痛だと知っていて口にするのは思っている以上に精神を削る。
だいたい何故あんなに甘くする必要があるのか。果物やシンプルな茶菓子の甘さは、まぁ食べられないこともないのだからそういうものも用意してくれれば私だってここまで嫌にならないだろうに……
はぁぁぁぁ、と思わず子どもらしくない大きなため息が口から飛び出る。今度の婚約者とのお茶会が憂鬱だ………