抗えない運命
伊月side
18×2/11/×× 雪のち曇り
「たっ…助けて!」
静かな施設に
宏樹の悲鳴が反響した
体調の悪い蓮くんや誠哉くんも
屋根裏にいた奏大くんと翠人くんも
声が届いたのか宏樹の部屋に集まった。
ベッドと小さな棚しかない部屋で
宏樹は浮いていた。
垂れ下がった電球に
かろうじて掴まって
天井によって
それ以上上へ行くことを
阻まれた宏樹は
翠人くんと光汰くんによって
ベッドまで降ろされた。
「何があったのか教えてくれない?」