抗えない運命
伊月side
18×3/5/×× 曇りのち晴れ
朝焼けで煙をあげる
自身の体を眺めながら
これからのことを想像する。
異能の力の強さを
やむを得ない形で知ることができ
ちょっと不謹慎だけど
ありがたかった。
「これから何をしようか…」
人間に作られた
ほかのヴァンパイアを
救いに行くのでもいい。
ヴァンパイアだけの
世界を作るのでもいい。
人間と共存できる世界を
作るでもいい。
狭い箱庭から開放された僕たちには
なんでも出来るような気がした。