香道部の佐山くんに初めての恋をしました。



「おはよう、星野さんに佐山くん」

「おはようございます、先生」

「じゃあ、バスに荷物だけ置いて外に出てきてね」


 先生に言われてバスへ乗り込み、座る席の近くに行くと奥に荷物を置いて外に出た。
 外に出て、チラチラとクラスごとに並んでいるのが見えて私も自分の順番のところに並んだ。


「あ、星野さん。おはよう」

「おはよう、三浦(みうら)さん」


 クラスメイトに挨拶をして前を見ると、確か学年主任の先生がマイクを持ち「おはようございます」と全員に向かい言った。なのでそれに「おはようございます」と声を返す。すると、先生は今日の日程を簡単に話した。


「……では、今からは各バスに乗り込み目的地へ出発しましょう」


 その言葉で、みんなはゾロゾロと動いてバスに乗り込み始める。

 私は、窓際(まどぎわ)で座ると通路側は佐山くんが座った。

< 49 / 90 >

この作品をシェア

pagetop