香道部の佐山くんに初めての恋をしました。
◆ひとめぼれ。 佐山side
「……たさん、こうたさん!」
「え……あっ、すみません」
いつもと変わらない日曜日。俺は、稽古の時間なのに上の空だったのかぼーっとしていた。
「煌太、やる気がないならここにはいるな」
「すみません。もう一度お願いします」
だが、その後も香道以外のことも考えてしまってミスが続いてしまった。だが、これがなんなのか分からなかった。
香道の時間が終わり、生徒たちが帰っていくと先生――いや、父さんに話しかけられた。