クールな黒淵くんは甘い。
思い出して、泣きそうになってしまった。
「峡為くんには教えない。秘密。」
せめて自分だけの宝物にしておきたかった。
でも峡為くんのおかげで気づけた。
私、まだ黒淵くんのことが好き。大好きだ。
だから……
「峡為くん。屋上からの告白ってさ、どこに並ぶんだっけ?」
「え?やるのか?たしか順番だったから、もう屋上で並んでると思うけど……。」
「わかった!」
「じゃあ一緒に行こうぜ。早い方が良いだろ。近道知ってる。」
そう言って、二人で立ち上がった。