同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 里崎さんもふうっと息を吐くと小さな声でつぶやいた。
 
 「そうだな。そうかもしれん。ただ、大和がどう思っているかはわからん。あいつはお前のところに最短で戻りたいと大阪へ行く前に言ってたよ。頑張って成績をあげてきますってな」
 
 昔の大和を思い出し、胸が震えた。
 
 「お互いに利用価値があり、コンビを組んでいる可能性もある。プライベートで男を手玉に取るのが得意な篠田は大和を落とした可能性もある。大和は若いし、お前と離れていることでさみしさもあるだろう。お前のためを思って本音を言ってるんだ」
 
 「……」
 
 「いいか。何かあったら俺に連絡してこい。場合によっては篠田を説得してやる。あいつは俺に話を聞いてもらってから弱みを握られたと思っているらしく、俺の言うことは割と聞く。再度言っておくが俺は篠田に興味は無い。だが、お前や大和には幸せになってもらいたい。紀子を紹介してくれたこともあるし、お前は紀子の親友だ」
 
 
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