同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「え?」
 
 「早く」
 
 「八号車」
 
 「降りたらそこにいろ。いいな」
 
 そう言うと、プチリと電話が切れた。

 電車がホームへ入ると大和が立っているのが見えた。
 大和が号車出口前にいる。

 ……怖いよ。
 私は荷物を持ったまま、座席の横で立ち尽くしていた。

 すると、大和は新幹線の扉が開くやいなや、出てこない私を迎えに車内へ入ってきた。
 
 「何してるんだよ、紗良」
 
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