同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 「ねえ、お兄ちゃんみたいだよ、里崎さんたらもう……」
 
 玄関ロックの開いた音がする。
 
 「誰が、お兄ちゃんだって?」
 
 コンビニ袋をぶら下げた大和が入ってきた。
 
 「え?何買ってきたの?」
 
 「何ってお前。泊まることになったから色々と」
 
 「……」
 
 「何だよ、その目。会いに来たんじゃなかったのか?」
 
 無意識で、ジロッと見てしまった。

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