同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「風呂入ってないのか?」
 
 「あ、うん。すごいのこの部屋のお風呂。眺めが良くてびっくりしちゃって。見てるうちに時間経ってしまって」
 
 「よく考えたら俺たちって、付き合って泊まりで旅行とか出かけたことなかったな」
 
 「そうだね。なんか、忙しかったのもあるけど」
 
 「こういうのもいいな」

 沈黙してしまい、この雰囲気に慣れない。

 探り合うような会話をしたことがなかった。
 
 常に一緒にいる感じだったせいもある。

 知らない部分が増えている彼にどう接していいかわからないのだ。

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