同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 通り過ぎる彼を見ながら、遠距離ってこういうことかと痛感する。

 たった、六ヶ月しか経っていないのに、まるで他人みたい。

 前は空気みたいだった。自分の一部みたいだった。
 
 今は、何を考えているかわからない。
 怖い。

 髪を乾かしているうちに大和が出てきた。

 「紗良、お前また飲んだのか?」
 
 「え?喉渇いて」
 
 「それ、酒だぞ」
 
 「あ、うん」
 
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