同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 まさか、心の中で違うことを考えているなんて思わなかったのだろう。

 顎を持ち上げられてキスされた。
 懐かしい、大和のキス。
 
 お酒も手伝って、目が開かなくなってきた。
 違う、涙が出てきたんだ。

 「紗良。大丈夫だ」
 
 遠くでそういう声がする。
 背中をさすってくれている。

 そのまま、すぐに寝落ちしてしまった。

 朝。隣の部屋から大和の声がする。
 電話?
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