同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 紀子がバタンと机を叩いて立ち上がった。
 
 「なにそれっひどいっ!そのこと田村に黙ってたの紗良?いやなこと言われたって言ってやれば良かったのに……」
 
 「……吉崎。お前も悪いぞ。なんで大和にハッキリ言わないんだ。それを聞いていたらあいつだって少しは……」
 
 「いいんです。もう。疲れてちゃって……」
 
 「紗良……」

 紀子は私を抱きしめてくれた。
 私は涙が出てきた。
 里崎さんはため息をついている。

 「もうすぐ、解決します。私、誕生日がもうすぐなんです。その時に決めます。納得いかなければ終わりにするつもりです」
 
 
< 161 / 330 >

この作品をシェア

pagetop