同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 「なんなのいったい?」
 
 「夏休みも、それ以降もろくに連絡とれなくて、いろいろ本当にすまない」

 「だから?」
 
 私の冷たい態度にびっくりしたようだった。

 「紗良。明日誕生日だろ。どうしたって明日は休めなかったから、今日来たんだよ」
 
 「……わざわざありがとう」

 立ち上がった大和は私の腕をひいて、抱きしめた。
 
 「紗良。ごめん。こんなに怒ってるなんて、俺……」
 
 私はとっさに大和を突き飛ばしてしまった。
 
 「……とにかく座って。コーヒーでいい?何か食べた?」

 突き飛ばされた大和は固まっている。
 
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