同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
同じく同期の紀子が椅子を転がして背中越しに話してきた。
背中合わせで後ろは二課。
彼は彼女の所属する二課だ。
彼女は彼のチームとなった。それに私のせいで、まあ色々ある関係。気も使うだろうし申し訳なく思う。
「出るよね?紗良?」
「そうね。出ないという選択はないかもね」
「紗良先輩、俺、歓迎会に間に合わせたいんで、見積り大至急お願いしまっす」
一年後輩の立木君。私の担当営業のひとり。
「立木君は、もしかして幹事?」
「いや、まさか……幹事はもちろん二年目の連中でっす」