同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「さあ、どうせ英嗣様は食べられませんから、二人で平らげましょう」
 
 そう言って、並べてくれる。
 美味しそう。すごい。色とりどりで目にも美しい。さすが会席料理。

 「……聞きたいことだらけでしょ?」
 
 食べながら、お茶を入れてくれる。
 
 「あの……私のことご存じだったんですか?」

 小山さんは私をじっと見つめて、話した。
 
 「私が話したら怒られると思うんです。そうですね、でも質問には答えないと。はい、吉崎さんのことは聞いています」
 
 「それってどういう……」
 
 「きっとそれをお話ししたくて具合が悪いのに家まで引っ張ってきたんでしょう」
 
 「あの……」
 
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