同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「ひどいと思うか?愛想を尽かすか?」

 「それは……恋愛ってシーソーゲームで、どちらかが重いこともあれば軽いこともある。丁度いいところで付き合いが始まると思ってましたけど、そうじゃないんですよね。大人って、感情抜きで身体の関係を作る人もいるし、なれ合いで付き合う人もいる。それでも癒やされればいいという人もいるけど。私個人の考えですけど、それは恋愛ではないと思っていて……」

 「俺はお前に対しては本気だ。本当に好きなんだ」

 「わかりました。最初に結婚って言うくらいだから課長はそれくらい本気で私のこと考えてくれているんですよね」

 「その通りだ。篠田には悪いと思ってる。でもお前に対する気持ちは全く別物なんだ」

 「篠田さんと大和も付き合っていたのかも知れない。でも私の言うところの恋愛にはならないかもしれないと思うんです。自意識過剰かもしれないけど……すでに恋愛になっているかも知れませんけどね」

 「俺が焦っているのは、理由があるんだ。ただ今の言葉で分かったが、お前はあいつにまだ気持ちがあるのか……お前が言うところの本当の恋愛だったんだろ?なんで別れた?」

 
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