同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
「逃げたかったんだと思います。辛くて……疑って……悲しくて。彼の言葉を信じられなくなった段階でダメですよね」
「お前が別れたと聞いたときから実はずっと告白する機会を探していた。でも、なかなか言えなくて……吉崎が結構失恋で落ち込んでいるのを見ると、今何かいっても無理そうだと思って、お前が前を向くのを待っていた。やっと最近いいだろうと思えて言おうと思ったんだ。異動話もあるんで一緒に話そうと思った。本当にお前が好きなんだ」
真剣な目が揺れている。
緊張しているんだね、課長。
普段の課長からは想像も付かない。
「課長、真剣に考えます。時間を頂けませんか?」
「試しにはじめてみないか。一緒に食事へいったり、出かけたりするだけでいい。それもダメか?」
「わかりました。二人でお食事とかなら……」