同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 大和の顔を見ながらゆっくり話した。

 「大和……私も大和がまだ好き。忘れられなかったし、自分から別れてと頼んだのに、結局寂しくて他の人にすがりたくなっている自分にようやく気づいて、嫌気が差して涙が出てきたの」
 
 また、思い出してしゃくり上げて泣いてしまう。

 「紗良。お前のせいじゃない。全部それも俺のせいだろ。心配させたし寂しい思いもたくさんさせた。本当に悪かった」
 
 大和は私を抱き寄せると背中をさすってくれた。

 「紗良。さっき課長と話してきた。課長の気持ちも、今までのことも全部聞いたよ」

 「え?」

 「課長はお前の気持ちに薄々気づいてる。だが、どうしてもお前が欲しいと言っていた。真剣だったよ。それに新しい会社と異動の話も聞いた。お前を仕事ごと連れて行こうとしていたんだな」

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