同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり
 
 「そうだろ。俺もそう思うよ。いじいじ暗いこと考えたり、色々悩んだり、柄じゃないことをしすぎた。お前は俺のそういう所を補うやつなんだよ。細かくて物事を計算できるし、気が利く。たまに考えすぎてるから俺が明るく笑い飛ばしてやるんだよ。俺達、会えなくなるとどこか足りなくなって変になるな」
 
 大和の顔を両手で挟んで、見つめながら答えた。
 
 「そうだね。よく分かったよ。元気で自分勝手だけど、私には優しい大和君」
 
 「そうだろ。思い込みが激しくて、勘違いしがちな紗良さん……これからは、いつも一緒にいないとな。……そうだ」
 
 大和は自分のバッグを取りに行って、ごそごそしている。
 小さな箱を取り出すと、私にくれた。
 白いリボンがついている。これって、もしかして?
 
 「覚えてるか?大阪で別れる前にお前の誕生日に渡そうと思っていた指輪だ。今度こそ受け取ってくれるか?」
 
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