同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 大和は立ち止まり、紗良の両手をつかんでじっと見た。
 
 「おいおい。どうしたんだよ。悪かった。どこでも姫の行きたいところへお供致します」
 
 大和は騎士の礼をしてふざけた。
 
 「よろしい。では、汝の部屋へ案内(あない)せよ」
 
 紗良がスカートをつかんで言う。
 
 「かしこまりました」
 
 大和はそう言うと、タクシーを呼んだ。
 タクシーが止まると扉を開けて紗良を乗せた。

 大和が鍵を開けたので入る。これは何?想像よりひどい。
 
 「大和。ここで暮らす気あるの?」
 
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