同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「……なんだと?それは本当か?やっぱりな……絶対椎名課長のせいだろ。無理矢理お前にしたんだよ。くそったれ!」
 
 「え?ひどくないそれ?そんなわけないじゃん。全社員投票なんだよ?」

 「わかったもんじゃねえよ、内緒の御曹司だろ?」
 
 私の耳元でささやく。

 「……大和それって言い過ぎだし、私に失礼だと思わないの?ひとこと、お祝いも言えないわけ?」
 
 私の顔を見つめて、ふてくされて言う。
 
 「おめでとうございます。これで、営業ともおさらばだな」
 
 「……ひどい」
 
 私は頭にきて、くるりときびすを返すと席に戻った。

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