同期恋愛は山あり谷あり溺愛あり

 「聡子ちゃん。私、来春から転籍すること決まったから、後のこと頼むね」
 
 「え?!何ですか、それ。まさか……」

 「そう、そのまさか。受賞が決まったの」
 
 聡子ちゃんはジャンプして喜んでくれた。

 あー、なんていい子なんだろう。
 これだよ、これ。私が求めていたリアクション。
 
 「よかったですねえ、先輩。頑張って考えてましたもんね。報われましたねえ」
 
 「聡子ちゃん。あなたはなんていい子なんだろう。私、惚れ直した」
 
 「へ?」
 
 「大和は嫌みを言ったんだよ。あいつ、許せん」
 
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